HERO

リスナーを意識する時に、最も信頼し、最もポジティブに思い描くことのできる存在。それというのは、まるで身内か家族かのような感覚で、例えば私が、「うんち」とか「殺人」という音楽を作ったとしても、「それがあなたの作りたかったものならいいじゃない」と、肯定してくれるに違いないと信じて疑わない存在。その存在が、常に肯定という柱でしっかりと支えてくれているから、その柱の見えない多くの人に対しても、勇気を奮って心の深層部を伝達表現することができる。

その存在というのは、とても貴重で、そして滅多に存在しない。たった一人の存在だとしても、作者を助け、時には救うための膨大なパワーを持っている。

途方もない力。